特に怒ってはいない
ウツボ

沖縄の海で、岩やサンゴの隙間からニョロッと顔を出しているウツボ。
大きな口に鋭い歯、ギョロッとした目という迫力満点の姿から「海のギャング」とも呼ばれる魚です。
ウツボを見ると、鋭い歯を見せながら何度も口を開け閉めしています。
「めちゃくちゃ威嚇されている!」
と思ってしまいますが、必ずしも怒っているわけではありません。
ウツボは口を開け閉めすることで、口から取り込んだ海水をエラへ送り、呼吸しています。つまり、岩穴から顔を出して口をパクパクしているのは、ウツボにとって普通の呼吸動作です。
⚠️ウツボに噛まれると危険!
ウツボには毒のあるトゲはありませんが、非常に鋭い歯と強いあごを持っています。
一度噛みつくと簡単には離れず、体をひねるように暴れるため、傷口が深く裂けてしまうことがあります。また、口の中の細菌によって傷口から感染症を起こす危険もあります。
特に注意したいのが、次のような場面です。
- ● 岩穴やサンゴの隙間に手を入れる
- ● ウツボを触ろうとする
- ● 餌を手渡しする
- ● 釣れたウツボを素手でつかむ
- ● 針を外そうとして顔の近くに手を出す
- ● 死んだように見えるウツボへ不用意に近づく
ウツボは人間を獲物として積極的に襲う魚ではありませんが、自分の縄張りへ手を入れられたり、逃げ場を失ったりすると、身を守るために噛みつきます。
シュノーケリングや磯遊びでは、見えない岩穴へ手を入れないことが基本です。
噛まれたらどうする?
ウツボに噛まれた場合は、無理に引き離そうとすると傷が大きくなる可能性があります。
海から上がったら、まず出血を抑え、傷口をきれいな流水でよく洗います。傷が深い、出血が止まらない、手や指が動かしにくい場合は、早めに医療機関を受診してください。
ウツボの歯による傷は、表面上は小さく見えても、内部まで深く損傷していることがあります。
「毒がないから大丈夫」と放置しないことが大切です。
ウツボは釣れる?
ウツボは専門に狙って釣ることもできますが、沖縄では根魚や大物を狙った釣りの途中で、外道として掛かることがあります。
岩礁帯やテトラポッド周辺、港の堤防、磯など、身を隠せる場所が主なポイントです。夜行性のため、夕方から夜にかけて活発になります。
エサには、魚の切り身やイカ、サンマ、サバなど、においの強いものが使われます。
主な釣り方
ブッコミ釣り
穴釣り
泳がせ釣り
大物狙いの底釣り
ウツボは針に掛かると岩穴へ逃げ込み、強い力で仕掛けを引っ張ります。さらに体をグルグルと回転させるため、細い糸や弱い仕掛けでは簡単に切られてしまいます。
専門に狙う場合は、太いラインやワイヤーリーダー、強度のあるハリなど、頑丈な仕掛けが必要です。ブッコミ仕掛けで狙える魚として紹介されています。
ウツボ釣りで本当に大変なのは、掛けることより釣り上げたあとです。
船上や堤防へ上げても長い体を激しくくねらせ、首を曲げて思わぬ方向へ噛みつくことがあります。
しかも、仕掛けに体を巻きつけてグチャグチャにすることも。
針を外すときは絶対に素手で押さえ込まず、長めのプライヤーやフィッシュグリップなどを使用しましょう。扱いに慣れていない場合は、無理に自分で外さず、船長や経験者に任せるのが安全です。
「顔から離れているから大丈夫」と思っても、ウツボの首は想像以上によく曲がるので要注意!
ウツボは食べられる?
見た目からは想像しにくいですが、ウツボの身は脂がのった白身で、地域によっては珍味や郷土料理として食べられています。
代表的な料理は、
唐揚げ
たたき
煮付け
煮こごり
湯引き
干物
蒲焼き
汁物
皮の下にはゼラチン質が多く、加熱すると濃厚な旨味が楽しめます。
一方で、ウツボは身の中に複雑な小骨が多く入り込んでおり、きれいに骨を処理するには技術が必要です。味はよくても、家庭で簡単にさばける魚ではありません。

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